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あなたとふたり
第22章 偶然と必然
はぁ……はぁ…
私は広いショッピングモールを
手当たり次第探した。
優ちゃんがどんな髪型なのかも
どんな服装なのかも私にはわからない…
けどきっと見つかると信じて探し回った。
手紙を受け取って30分は経っている。
もう、ここにいるという保証もない…
一階も、二階も探し回り…
私の気持ちは段々と弱気になっていた。
もう会えないのかもしれない…
小走りだった足を少しずつ…
止めた。
「…優ちゃん…」
人が行き交うなか私は
ポツンと立ち止まった。
フッと薄く笑うと
「会ってどうするの?
康太がいるのに?」
そんなことさえ思ってしまう。