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あなたとふたり
第22章 偶然と必然
「そういうことだから…」
そう笑って携帯電話を私へと返す。
「今日は1日、俺の彼女に戻れよ。
って言ってももう夕方だから
明日の朝までな。
康太との約束だから
抱かねぇーぞ」
「優ちゃん…私…」
「何?康太のとこ帰りたい?」
首を振る私に優ちゃんは
良かったと頭を撫でてくれた。
神様…。
どうか、どうか…
時間を止めてください…
誰も傷つけたくないのに。
誰もーーーー。
「…なんか食べに行こうか?
奢る。クリスマスイブだもんな」
「そうだったね…ケーキも食べよう!」
あの頃には戻れない…
せめて…
あの頃のように
また笑い合いたい。