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あなたとふたり
第24章 内緒の予約
優ちゃんの腕の力が一層強くなったかと思うと
一瞬で腕の力は緩められた。
そして、ドアノブが回され
私はポンっと外の世界へ押し出された。
急いで振り返った時には
ドアはゆっくりと閉められていて…
隙間から見えたのは…
優ちゃんの泣き顔だった。
ガチャー…。
無情にも響き渡る施錠の音。
私はドアをバンっと強く叩くと
その場で崩れ落ちた。
「優…っちゃん!!…っ。優…。
っうぅ…優ちゃ…」
何度も優ちゃんの名前を呼ぶが
そのドアが開くことはなかった。
「…どうして……何で…よ…」
カバンの中で私の携帯電話が
着信を知らせていたが…
出る気にもなれなかった…。