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あなたとふたり
第1章 ふたり

「遥香ちゃ〜ん。暑い〜。」
「………ハイハイ。」
優ちゃんからうちわを奪い
パタパタと扇いであげる。
目をつぶり風にあたる優ちゃんは
とても絵になる。
私たちは付き合ってなんかいない。
だけど、周りは誤解して
この何をやっても様になる優ちゃんを
独占したいと思うようだ。
1年生の頃はかっこいい優ちゃんが
そばにいるだけで陰口も叩かれた。
2年生の頃から周りも慣れたのか
何も言わなくなった。
中には
「矢野遥香を永井君が相手するわけない」
なんてことも言われたっけ…。
私は確かに、可愛いとは言われない部類。
校則通りの制服に漆黒の黒髪。
別に不満はない。
パタパタと扇いでいると優ちゃんが目を開け
視線を私の背部に向けている。
振り返るとそこには2人立っていた。
「玲奈。」
「まーたあんたは永井君とイチャイチャして〜。」
「はっ!?イチャイチャ?
ただの召使いじゃん!これ!」
【蒼井 玲奈】あおいれな
私の良き理解者。
小中高一緒で親友。
男みたいな性格で男に媚びたりしないから
優ちゃんとも仲良し。
…………………そしてもう一人。
「休み時間終わるぞ。」
「…あっ。……うん。」
その人に話しかけられると
パタパタと扇いでいるうちわの動きが止まる。
「………ハイハイ。」
優ちゃんからうちわを奪い
パタパタと扇いであげる。
目をつぶり風にあたる優ちゃんは
とても絵になる。
私たちは付き合ってなんかいない。
だけど、周りは誤解して
この何をやっても様になる優ちゃんを
独占したいと思うようだ。
1年生の頃はかっこいい優ちゃんが
そばにいるだけで陰口も叩かれた。
2年生の頃から周りも慣れたのか
何も言わなくなった。
中には
「矢野遥香を永井君が相手するわけない」
なんてことも言われたっけ…。
私は確かに、可愛いとは言われない部類。
校則通りの制服に漆黒の黒髪。
別に不満はない。
パタパタと扇いでいると優ちゃんが目を開け
視線を私の背部に向けている。
振り返るとそこには2人立っていた。
「玲奈。」
「まーたあんたは永井君とイチャイチャして〜。」
「はっ!?イチャイチャ?
ただの召使いじゃん!これ!」
【蒼井 玲奈】あおいれな
私の良き理解者。
小中高一緒で親友。
男みたいな性格で男に媚びたりしないから
優ちゃんとも仲良し。
…………………そしてもう一人。
「休み時間終わるぞ。」
「…あっ。……うん。」
その人に話しかけられると
パタパタと扇いでいるうちわの動きが止まる。

