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金の月銀の月
第7章 Live in the present
まだ妻が健在の時にはたまに女性に声をかけ、セックスをしようと試て抱くのだが、前戯の時は直ぐに射精してしまいそうなくらいにビンビンになっているのに、なかなか射精出来ずに、女性が疲れて終わっていたのだ。


妻とのセックスを思い出していた。
大人しい彼女はいつも受け身だった。
恥ずかしそうに山田を見つめ、そんな妻が可愛くて可愛がっていたのだ。

妻とはセックスというよりスキンシップだった。
射精目的では無く、心の安定を求めていたのだった。
いつも山田を受け入れてくれていた。

空気のような存在の妻といつまでも一緒にいられると思っていた。

息子も就職も決まり、やっと二人きりの生活も始まり、夫婦水入らずでいられると思っていたのに。


辛く立ち直れない事故だった。

5年以上も前の事だ。





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