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第7章 Live in the present

山田が美枝子と璃子の為に料理を作った。

冷蔵庫の中にある物を見ながら璃子に相談し作り出した。
揚げナスのミートソースパスタに
生ハムサラダ
オニオンスープ

簡単な物だったが、璃子も生野菜を千切ったりしながら手伝っていた。

「おっ、千切るのが上手いなぁ。お母さんの手伝いはいつもするの？」
璃子は笑いながら首を振った。

「料理は喜んで食べてくれる人がいると、上達するんだよ。一緒に楽しく食べてくれる人がいるから美味しくなるんだよ。」

美枝子用にチーズリゾットを作りながら璃子に言った。

璃子は中年の説教じみた言葉は、普段ならウザく感じるのだが、山田の優しい口調で話す言葉は素直に受け止めていた。


目が覚めた美枝子はソファから山田と璃子の料理をする姿を優しい目で見つめていた。


「一人は寂しくなくても、孤独は寂しいものだよ。家族がいなくて孤独より、家族がいるのに孤独だなんて、余計に寂しいと思うよ。」


山田は、美枝子の夫の彼女に対する態度と反抗期の娘を見て、美枝子の寂しさが痛い程分かった。


「さぁ、できた！美枝子さんは…」

カウンターの向こうのソファから上半身を起こし、目に涙を浮かべ微笑んでいた。