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金の月銀の月
第5章 One and Only
美枝子は一真を見送ると寝室に行き、自分の洋服をトランクに詰めていた。

一真の元に行きたい一心だった。

とりあえず、数日分の荷物を…


ふと美枝子の手が止まった。


いつまで一真のところにいる……?

第一、一真が家を出て来いとは言って無かった…。

璃子はどうする…?


深くため息をつき
ヨロヨロと立ち上がり
ベッドに座り込んだ。


いつもの通りに美枝子は服を着替え、化粧をし家事をはじめた。


夫との愛を感じないセックスと
一真との愛し合うセックス

愛が無い事が逆に身体が燃えあがり
嫌だと思っていても
内心はゾクゾクとし、もっと乱暴にされたいと
掃除機をかけながら美枝子は思っていた。


「私…変なのかしら…」


一真との愛のあるセックスは
この上なく幸せを感じている

でも、一真を信じきれていない気持ちと
背徳感が矢張り美枝子を燃え上がらせていた。


自分を求めてくれる事に
喜びを感じていたのだった。





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