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第4章 灰色の兄弟

双子の兄は
朝から忙しそうに部屋の掃除をしている
あまり家事をしない僕からしたら
めんどくさそうだが
本人はいたって楽しそうだ

その様子を階段に座りながら眺める
ポッキンアイスを半分子しようと思って
リビングまで来たのだが
鼻歌交じりに掃除をする兄の姿を見て

声をかけるタイミングを失った

二つに割ったアイスの切り口から
甘い液が手まで流れて来た

「うをっ!みっちゃんいたんかい!」

機嫌の良い時の兄は
僕を『みっちゃん』と呼ぶ
もう大人なんだけどなぁ…
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