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第4章 灰色の兄弟
酒とタバコの煙
それに汚ならしい笑い声
そこに微かに存在する
『美』としてのエロス

それが妙に新鮮で
僕の身体を熱くさせる

「深月、勃起ってんじゃん!挿れてみ?」

言われるままに
ズボンを下ろして
それなりに固くなった僕を宛がう
先輩が背中を押して
重心が移り

この場所でたった一つ
神聖なその場所に誘われた

包み込まれるような温もりが
どこかで凍りついた何かを溶かすようだった
その何かが知りたくて夢中で腰を振って
解らないままに果てた

終わってしまえば
そこに『美』はまるでなく
煙たい煩わしい空間が広がっているだけだ
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