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第2章 橙色の期待

「とりあえず、座って」

ドキドキが上昇しきる前に
パッと触れていた指が離される

「…は、はぁ…」

画板に紙を挟んで
エンピツを持ち
水島斗亜は一瞬にして画家になる

いや、ずっと
画家なんだが…
俺が変に意識しているだけだ

(…相手は男や…落ち着け俺!)

触れられた胸が熱い
必死に冷静を取り戻す為にもがく
もがけばもがく程
沼地にはまっている気がしないでもないが…
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