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第2章 橙色の期待
「あ、ごめんなさい!お客さん、いらしてたのね」
インターフォンも鳴らさずに
軽やかに入ってくる女性
暑かったのか額にうっすらと
汗が光っている
「あー…仕事の関係の人」
あまりにもザックリとした
紹介だが
笑顔で頭を下げる
「初めまして、椎名と申します、お世話になっております」
「ご丁寧にどうも、主人がお世話になっております」
………主人……だと?
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