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隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?
そして暴露して満足したのか、リンゼイはそのままソファーで眠りこけ、今度はニーナが立ち上がってグラスに入るワインを呑み干し、何かを言いかけたところで急に眠気がきたのか、リンゼイの横にフラフラと行き、眠ってしまった。
「あー、で。なんの話をしてたっけ? ああ、そうそう。リンゼイにジョシュアが縛られたって話だったっけ?」
まだ笑いの余韻を残し、含み笑いをするセドリックをジョシュアが睨む。その迫力にも動じずセドリックは続ける。
「そういえばさぁ。ジョシュアって初めての女覚えてる?」
「なんですか、急に。覚えているかとは失礼な。そこまで耄碌〈モウロク〉しておりませんよ」
「あ、俺知ってる」
「は? なぜレオ様が知っておられるんですか」
サッと手を掲げたレオに、ジョシュアは驚愕の眼を向ける。
「え? 誰? 教えて、教えて!」
興味津々なセドリックが身を乗り出す。するとレオは口角を上げ、宙を仰いでからジョシュアを見据えた。
「マッキーソン子爵夫人」
端的にレオが告げると、ジョシュアは硬直し、セドリックは口をあんぐり開けた。
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