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隠匿シリーズ☆番外編
第9章 突然の招待




 女はジョシュアを見て顔を緩ませる。


「あら、可愛い坊やだこと! お姉さんはね、セレンというのよ。仲良くしましょうね」


 猫撫で声の女にハルは顔を歪める。


「お姉さん? ババアの間違いだろ」


「なんですって!? 今の誰が……まだ大人がいたのね」


 ハルとナツを女──セレンは睨むように見据え、ブツブツとなにやら呟くと、どこから持ち出したのか映画などで見るような魔女が使う杖を手に持つと、それを掲げて円を描いた。


「可愛くない大人はこうよ!!」


 セレンが叫ぶと眩い光が部屋を包む。


「なっ──!?」


 その光は粒子となってハルとナツの身体に纏わりつく。驚きのあまり身動きすら出来ずにいると、細やかな粒子が眼も眩む強い光を放ち、堪らず眼を閉じた。


「おーっほっほっほっ!」


 眼裏に黄色い光を感じるなか、セレンの高笑いが聞こえる。


「ハル兄! ナツ!!」


 同時に愛しいシズの声もした。


 暫くすると光が止み、薄く眼を開ける。妙な静けさが辺りを包んでいた。


 視界は徐々に明瞭になってくる。特別な変化は感じなかったが……。


「──あぁ?」


 視界の端に入った人物にハルは我が眼を疑った。





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