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秘密の香り
第11章 秘密の香り
お茶を飲み終えた私は
プレゼントされた美しい陶器の練り香水を手にした


「本当…素敵な香り…」


「桃香ちゃんをイメージして、香りを調合してもらったんだ」


世界にひとつだけの香り…?


右手の人差し指でそっとなぞり
左手首につける


甘い甘い妖艶な香りにうっとりとした…


圭吾さんが私の隣に座り
練り香水を手にする…


いつも私を喜ばせるその指が
練り香水をなぞり

私の耳の裏側から首筋へと
優しく触れた


「来て…」

抱き寄せられて
首筋に顔を埋められドキッとした…


「いい香り…」


「会うときは…つけてきて…」



「はい…」





甘い甘い
ふたりだけの
秘密の香り…


今まででいちばん嬉しい
愛しいプレゼント…。














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