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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
年末のサービスエリアはとても混雑していた


私ははぐれないよう
早足の敦の後ろ姿を追いながら歩いた




「敦、お手洗い行ってくるね」


「分かった、お土産のとこ見てるね」



お手洗いの個室に入り携帯を眺めた



圭吾さんに電話をかけたい衝動にかられたが
深呼吸をして落ち着かせた…



お手洗いを済ませて敦を探す


お土産売り場は沢山の人で溢れている




どこだろう…




あ、いた…



「うん…大丈夫だよ…マジで?…」



私は電話で話す敦の背中をトントンと叩いた



振り向いた瞬間…
携帯を耳から離しアウターのポケットに閉まった


「ごめんなさい…電話中に…」


「いや、大丈夫…」


明らかに慌てている敦…
ポケットでは携帯が震えている音がする


「でなくていいの…? 私、何か買って行こうかな、見てくるね」



あの名刺の女性だろうか…



まさかね…



モヤモヤとした嫉妬のような気持ち…



「はぁ…」


適当にお菓子を買って辺りを見渡したが
敦はいなかった


お店の外に出て電話をかけた。





















































































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