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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
12月30日
お義母さんは私に何度も謝った
14:39
敦とお義母さんは出掛けて行き
1月3日まで私はひとりで過ごすことになった
新幹線に乗り行くような場所だ
そう簡単には帰って来ない
ふたりは席に座れるだろうか
年末年始の新幹線はきっと混雑している…
無事に着いたら連絡してね、と敦にメールをした
私は圭吾さんに電話をかけた
朝まで飲んでいたかもしれない…
まだ寝ているかな…
呼び出し音が鳴り響く
お願い出て…
『はい…もしもし…』
明らかに寝起きの声だった…
「ごめんなさい…桃香です…」
少しの沈黙の後にとても慌てた声で…
『え…桃香…ちゃん…?』
「はい…」
クスッと私は笑った
『ごめん…寝てたよ…ちょっと待ってて…』
起き上がったのだろう…
カーテンが開く音が聞こえた
『もしもし…ごめんね、お待たせ…』
「いえ…お休みの所ごめんなさい…」
『ううん…大丈夫だよ…』
「あの…」
『うん…』
「年末年始は…お忙しいですか…?」
『え…』
「突然ごめんなさい…お忙しいですよね…」
『いや…そうじゃなくて…』
『桃香ちゃんは…予定は…』
「実は…ひとりで過ごすことになって…」
『そうか…』
理由を言うべきなんだろうが…
主人が…とかお義母さんが…とは
どうしても言えなかった…
『迎え…行ってもいいかな…』
「はい…」
『すぐ準備して出るから…近くなったらメールするよ』
私は返事をして電話を切った…。
お義母さんは私に何度も謝った
14:39
敦とお義母さんは出掛けて行き
1月3日まで私はひとりで過ごすことになった
新幹線に乗り行くような場所だ
そう簡単には帰って来ない
ふたりは席に座れるだろうか
年末年始の新幹線はきっと混雑している…
無事に着いたら連絡してね、と敦にメールをした
私は圭吾さんに電話をかけた
朝まで飲んでいたかもしれない…
まだ寝ているかな…
呼び出し音が鳴り響く
お願い出て…
『はい…もしもし…』
明らかに寝起きの声だった…
「ごめんなさい…桃香です…」
少しの沈黙の後にとても慌てた声で…
『え…桃香…ちゃん…?』
「はい…」
クスッと私は笑った
『ごめん…寝てたよ…ちょっと待ってて…』
起き上がったのだろう…
カーテンが開く音が聞こえた
『もしもし…ごめんね、お待たせ…』
「いえ…お休みの所ごめんなさい…」
『ううん…大丈夫だよ…』
「あの…」
『うん…』
「年末年始は…お忙しいですか…?」
『え…』
「突然ごめんなさい…お忙しいですよね…」
『いや…そうじゃなくて…』
『桃香ちゃんは…予定は…』
「実は…ひとりで過ごすことになって…」
『そうか…』
理由を言うべきなんだろうが…
主人が…とかお義母さんが…とは
どうしても言えなかった…
『迎え…行ってもいいかな…』
「はい…」
『すぐ準備して出るから…近くなったらメールするよ』
私は返事をして電話を切った…。