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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
ファミレスなんて久々…

本当は食欲なんてなかった…

でも少しでも一緒にいたかった


メニューを見ながら悩む圭吾さんの顔を
私はぼーっと見つめていた

「桃香ちゃんは?何にする?」

圭吾さんが視線をこちらに向け目が合う
私は慌てて視線をメニューに向けた

「オニオングラタンスープにします…」

「圭吾さんは?」

「パスタにしようかな…あと…パフェ」

圭吾さんがオーダーをしてくれた


「本当に甘いものが好きなんですね」

「桃香ちゃんには負けるよ…?」

私たちはお互いの顔を見て笑った



圭吾さんとの時間は穏やかで
いつも温かい気持ちになる…

「ごめんね、体調悪いのに…付き合ってくれてありがとう」

お水の入ったコップに添えていた手を握られた


圭吾さんのこういうとこに…惹かれてしまう
手を握ったり頭を撫でてくれたり…

「いえ…迷惑かけてしまってすみませんでした…病院…連れて行ってくださってありがとうございます…」

私は圭吾さんの手を握り返した。
















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