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秘密の香り
第14章 秘密の空間
圭吾さんの優しい声に泣きそうになる
電話を切り熱いシャワーを浴びて支度をした
耳のうしろと手首にほんの少しだけ…
そっと秘密の香りを纏う
ワンピースにタートルネックを合わせて
ボルドー色のタイツを履いた
いつもよりは少し落ち着いて見えるかな
サイドの髪を編み込み低めのシニヨンにした
気持ちを落ち着かせるために
温かいハーブティーを飲みながら圭吾さんを待った
『もうすぐ着くよ』とメールが入り
ダウンコートを着てお気に入りのブーツで玄関を出る
冷たい風が頬を刺す
待ち合わせのコンビニまで足早に歩く
いた…
コンビニから出てくる圭吾さんの姿
目が合い微笑んでくれた
「お待たせしました」
「今来たばかりだよ、はい…」
温かいミルクティーを手渡され
車のドアを開けてくれた
圭吾さんもミルクティーを手にしている
今日はレモンティーじゃないんだ…
車のエンジンがかかり
ラジオから穏やかな音楽が流れる
「どうしようか…初詣でも行こうか?」
二人きりになりたい…
「はい…」
膝の上でミルクティーを持っている手を
そっと優しく撫でられた
それだけで身体がとろける…
「今日は何時までに送ればいいかな…?」
「16時までには…」
敦よりは先に帰宅したい
「分かった…」
「あの…圭吾さんは…?」
「その時間までなら、僕も大丈夫だよ」
圭吾さんの手が離れ車が動き出す
「初詣、どこがいいかな?」
「圭吾さん…」
「ん…?」
「圭吾さんの家は…ダメですか…」
ドキドキしながらやっとの思いで聞く
「家は…ごめんね…昨夜から両親が来ているんだ」
「そうなんですね…すみません…」
「いや…」
沈黙が流れる
赤信号で車が止まると
圭吾さんの手はまた私の手に触れた
「桃香ちゃん…」
「はい…」
「どこか…二人きりになれるとこ…行こうか…」
私は圭吾さんの横顔を見つめた
「桃香ちゃんが嫌じゃなければ…」
圭吾さんは私のほうを向き真っ直ぐに見つめてくれた
信号が青になる
「はい…」
会話がないまま車は走り
高速インター近くになりラブホテルが見えてきた
いくつかホテルがある中で
いちばん新しそうなキレイな建物に私たちは入った。
電話を切り熱いシャワーを浴びて支度をした
耳のうしろと手首にほんの少しだけ…
そっと秘密の香りを纏う
ワンピースにタートルネックを合わせて
ボルドー色のタイツを履いた
いつもよりは少し落ち着いて見えるかな
サイドの髪を編み込み低めのシニヨンにした
気持ちを落ち着かせるために
温かいハーブティーを飲みながら圭吾さんを待った
『もうすぐ着くよ』とメールが入り
ダウンコートを着てお気に入りのブーツで玄関を出る
冷たい風が頬を刺す
待ち合わせのコンビニまで足早に歩く
いた…
コンビニから出てくる圭吾さんの姿
目が合い微笑んでくれた
「お待たせしました」
「今来たばかりだよ、はい…」
温かいミルクティーを手渡され
車のドアを開けてくれた
圭吾さんもミルクティーを手にしている
今日はレモンティーじゃないんだ…
車のエンジンがかかり
ラジオから穏やかな音楽が流れる
「どうしようか…初詣でも行こうか?」
二人きりになりたい…
「はい…」
膝の上でミルクティーを持っている手を
そっと優しく撫でられた
それだけで身体がとろける…
「今日は何時までに送ればいいかな…?」
「16時までには…」
敦よりは先に帰宅したい
「分かった…」
「あの…圭吾さんは…?」
「その時間までなら、僕も大丈夫だよ」
圭吾さんの手が離れ車が動き出す
「初詣、どこがいいかな?」
「圭吾さん…」
「ん…?」
「圭吾さんの家は…ダメですか…」
ドキドキしながらやっとの思いで聞く
「家は…ごめんね…昨夜から両親が来ているんだ」
「そうなんですね…すみません…」
「いや…」
沈黙が流れる
赤信号で車が止まると
圭吾さんの手はまた私の手に触れた
「桃香ちゃん…」
「はい…」
「どこか…二人きりになれるとこ…行こうか…」
私は圭吾さんの横顔を見つめた
「桃香ちゃんが嫌じゃなければ…」
圭吾さんは私のほうを向き真っ直ぐに見つめてくれた
信号が青になる
「はい…」
会話がないまま車は走り
高速インター近くになりラブホテルが見えてきた
いくつかホテルがある中で
いちばん新しそうなキレイな建物に私たちは入った。