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秘密の香り
第7章 秘密のふたり
改札を通り
電車に乗る



たくさんの人…


ぎゅうぎゅうの車内

まだ人が乗り込んでくる


早く出発しないかな…



まだ閉まる気配のない
ドアを眺める



!!?



見覚えのある横顔…

私は無理矢理
電車から降りる


間違いない…
圭吾さんだ…


慌てて後を追う


ほら…
やっぱり…


圭吾さん…



電車に乗り込もうとしている



「圭吾さん…!」



圭吾さんは
私を見つけ

電車を降りてきてくれた

その直後
ドアが閉まる


「びっくりした、偶然だね」


「ごめんなさい、電車…」


「次の一緒に待とうか…」
クスッと笑いながら言った


私たちは並んで立ち
次の電車を待った

「元気だった?」

「はい…圭吾さんは…元気でした?」

他愛もない
社交辞令みたいな会話


電車がきた…


私たちは窓際に立つ

「混んでるね…大丈夫?」

「はい…」


混雑する車内
何も話せない…


一つ目の停車駅に着く

降りる人たちに押され
流された

「きゃ…」

その流れから
引き戻すように

ガシッ…


圭吾さんが
私の手首を掴んだ…









































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