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秘密の香り
第7章 秘密のふたり
私は圭吾さんの目の前に立つ


「ごめん、痛くなかった?」

掴んだ手首を心配された

「いえ…大丈夫です…すみません…ありがとうございます…」

また電車が動き出す


目の前に立つ圭吾さんに
ドキドキする…


電車の揺れで
私の手に
圭吾さんの手が触れた

ほんの一瞬


あぁ…やっぱり
この人に触れたい…


我慢ができなかった…

私はそっと
圭吾さんの手を握った


離されるかな…


不安と高揚感で
ドキドキする…


圭吾さんは私の手を離し
ぎゅっと握りしめた…

そして親指で

優しく
私の手のひらを
撫でた…


うつむいたまま…
顔を見ることができなかった


私が降りる駅になり
圭吾さんが手を離す

ぽんぽん、と頭に触れる


離れたくない…


圭吾さんの胸に額を押し付けて
手に指を絡めた。


















































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