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あなたの面影
第7章 意外な敵
結局タクシー代は私が払わされ、怜香ちゃんを部屋にあげる。

「散らかってて悪いけど」

そんな社交辞令を言うのも嫌だけど、実際に少し散らかっているのだから仕方ない。

「うわぁ部屋も地道ぃ……」

怜香ちゃんは部屋の散らかりよりインテリアの少なさに食いついていた。
見世物小屋にきたかのように好奇の視線を泳がせていた。

「一体なんの用で呼び出したの?」

好奇の視線につい腹が立ち、きつい口調になる。

「なんの用って……うちの実家見せたでしょ?」

彼女はからかうようにわざとらしく大袈裟に驚いた振りした。

「で、地道子さんの部屋がこれ」
「何が言いたいの?」
「全部言わなきゃ分かんないわけ? 大人のくせに」

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