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あなたの面影
第7章 意外な敵
違うっ!!
私と一仁さんはたまたま出会ってっ……
一仁さんがたまたま聡志に似ていて----
いや、何も違わない……
怜香ちゃんの言う通り、私は聡志の代わりに一仁さんを愛してしまっている。
何も言えないで黙っている私に怜香ちゃんの苛立ちはさらに募ったらしい。
「お兄ちゃんは知ってるわけ?」
「…………ええ。知ってる」
「もういい。最低。二度とお兄ちゃんに付きまとわないで」
蔑んだ目で吐き捨て、怜香ちゃんは部屋を出ていった。
その背中を追う資格も、言うべき言い訳も私にはなかった……
私と一仁さんはたまたま出会ってっ……
一仁さんがたまたま聡志に似ていて----
いや、何も違わない……
怜香ちゃんの言う通り、私は聡志の代わりに一仁さんを愛してしまっている。
何も言えないで黙っている私に怜香ちゃんの苛立ちはさらに募ったらしい。
「お兄ちゃんは知ってるわけ?」
「…………ええ。知ってる」
「もういい。最低。二度とお兄ちゃんに付きまとわないで」
蔑んだ目で吐き捨て、怜香ちゃんは部屋を出ていった。
その背中を追う資格も、言うべき言い訳も私にはなかった……