この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたの面影
第12章 傷の深さ
部屋にやって来た一仁さんと聡志が顔を見合わせる。
「あっ……」
「えっ……?」
そう。
聡志がどんなにいとこの演技をしても意味がない。
だって一目見れば二人が似てることは分かってしまうのだから……
そしてそれが何を意味するのか、一仁さんは知っている。
二人は見詰めあって一瞬だけ時が止まったように固まる。
「へぇ……確かに結構似てるな……」
一仁さんは小さく笑って私を見た。
「違うのっ……違うの一仁さんっ……」
聡志はいとこの演技を忘れ、私を振り返った。
「よかったな、瑞波……」
そう言い残して一仁さんはそのまま部屋を出た。
「一仁さんっ!!」
「追いかけろよ、瑞波っ!!」
聡志の喝を入れるような声を聞き、私は裸足で部屋を飛び出した。
部屋から出た私を見た一仁さんは走って逃げ出す。
「あっ……」
「えっ……?」
そう。
聡志がどんなにいとこの演技をしても意味がない。
だって一目見れば二人が似てることは分かってしまうのだから……
そしてそれが何を意味するのか、一仁さんは知っている。
二人は見詰めあって一瞬だけ時が止まったように固まる。
「へぇ……確かに結構似てるな……」
一仁さんは小さく笑って私を見た。
「違うのっ……違うの一仁さんっ……」
聡志はいとこの演技を忘れ、私を振り返った。
「よかったな、瑞波……」
そう言い残して一仁さんはそのまま部屋を出た。
「一仁さんっ!!」
「追いかけろよ、瑞波っ!!」
聡志の喝を入れるような声を聞き、私は裸足で部屋を飛び出した。
部屋から出た私を見た一仁さんは走って逃げ出す。