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あなたの面影
第13章 笑顔の別れ
「ウジウジと彼氏のことを三年間待ち続けたんでしょ? その間に好きな人が出来て、付き合い始めたところに元彼が帰ってきた。なんでその結果が二人とも諦めて前向きに生きてみるって答えになるのよっ! 絶対におかしいでしょ、それっ!」
「いやっ……うん……まぁ、そうなんだけどっ……でも聡志だって」
「そっちじゃないっ! 一仁さんでしょっ、瑞波が好きなのはっ!」
いつも冷静な亜里沙とは思えないくらいの迫力だった。
自分のことでもここまで怒っている彼女を見たことがない。
「そ、そうだけどっ……でも、一仁さんがっ--」
「一仁さんがなんなのよっ! フラれたんでしょ? さっき聞いたよっ! 一回フラれたくらいでなによっ! 好きなんでしょ、瑞波!」
「す、好きだけど」
「『だけど』はいらないのっ! 好きなのかって聞いてるのっ!」
亜里沙は食い入るように私の瞳を見つめていた。
認めたくないけど、私は認めるしかなかった。
「…………好きだよ」
「いやっ……うん……まぁ、そうなんだけどっ……でも聡志だって」
「そっちじゃないっ! 一仁さんでしょっ、瑞波が好きなのはっ!」
いつも冷静な亜里沙とは思えないくらいの迫力だった。
自分のことでもここまで怒っている彼女を見たことがない。
「そ、そうだけどっ……でも、一仁さんがっ--」
「一仁さんがなんなのよっ! フラれたんでしょ? さっき聞いたよっ! 一回フラれたくらいでなによっ! 好きなんでしょ、瑞波!」
「す、好きだけど」
「『だけど』はいらないのっ! 好きなのかって聞いてるのっ!」
亜里沙は食い入るように私の瞳を見つめていた。
認めたくないけど、私は認めるしかなかった。
「…………好きだよ」