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あなたの面影
第13章 笑顔の別れ
「ごめん……」
「三年がどれくらい長いか知ってる? 春が来て、夏になって、秋が来る。ようやく冬になってたった一年だよ?」
当たり前のことを言いながら声を詰まらせた。
一仁さんは何も言えずに黙っていた。
「そんなことを三回も繰り返してっ……ようやく三年なんだからっ……」
「別に会えなくなる訳じゃない。台湾なんて日本の田舎に行くよりも近いくらいだ」
一仁さんは私の手をぎゅっと握る。
「そうだけどっ……」
「どこに行ったか行方も知れない三年じゃない。会おうと思えばいくらでも会える三年だ」
一仁さんは私の身体を包み込んでぎゅっと抱き締める。
「じゃあ私も行くっ……連れていってっ……」
そう言いかけて口を閉ざす。
一仁さんは遊びで行く訳じゃないんだ。
私が行ったら足手まといになるだけだ。
それだけは嫌。
私は彼の邪魔にはなりたくない。
「三年がどれくらい長いか知ってる? 春が来て、夏になって、秋が来る。ようやく冬になってたった一年だよ?」
当たり前のことを言いながら声を詰まらせた。
一仁さんは何も言えずに黙っていた。
「そんなことを三回も繰り返してっ……ようやく三年なんだからっ……」
「別に会えなくなる訳じゃない。台湾なんて日本の田舎に行くよりも近いくらいだ」
一仁さんは私の手をぎゅっと握る。
「そうだけどっ……」
「どこに行ったか行方も知れない三年じゃない。会おうと思えばいくらでも会える三年だ」
一仁さんは私の身体を包み込んでぎゅっと抱き締める。
「じゃあ私も行くっ……連れていってっ……」
そう言いかけて口を閉ざす。
一仁さんは遊びで行く訳じゃないんだ。
私が行ったら足手まといになるだけだ。
それだけは嫌。
私は彼の邪魔にはなりたくない。