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第4章 罪悪感と猜疑心

けど……
それでも……
現実逃避と言われても構わない。

だって聡志がいない現実など受け入れる意味もない。

私は着替えもせず、クローゼットの中にしまってあったアルバムを取り出す。

聡志との写真が詰まったアルバム。
何度もめくったその冊子を開く。

「聡志……」

二人で出掛けた想い出が、ついこないだのことのように蘇る。
まだ付き合う前、二人で行った牧場でソフトクリームを食べる写真。
水族館の大水槽の前で撮った青暗い写真。
夏祭りで浴衣姿の聡志は凛々しくてカッコいい。
このあと浴衣をはだけさせて愛し合ったことまで思い出して顔が熱くなる。

どれも二人の楽しい時間を思い出させてくれる。
写真は時間を閉じ込めてくれて、私の心を慰めてくれた。