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ダークサイド・ムーン- 催眠術師の秘密倶楽部 序章 -
第7章 母親から女へ

「何て言おうか?」
神内の家から帰ってから、ずっと僕は悩んでいた。
神内から催眠術を伝授され、不登校を終えるきっかけを見つけたが、学校に行くよりもまずは、母を安心させたい。
母さんに何て言おう?
母さんは喜ぶだろうか?
ベッドに寝転んで考えていると、いつの間にか眠ってしまっていた。
ガチャッという玄関の開く音で目が覚めた。
母が帰ってきた。
僕は考えがまとまらないまま、階下のリビングに向かう。
「母さん」
夕食の用意に忙しい母の背中に声をかける。
「…えっ!?…虎ちゃん?…」
驚いて母が振り返る。
「僕、ちゃんと学校に行くよ」
母は僕が何を言っているのか判らない様子だった。
「母さん。僕、ちゃんと、学校行って卒業するから」
「…虎…ちゃん…ママ…嬉しい…」
母は、僕にしがみついて号泣した。
翌日の金曜日、母との約束を守るため、僕は2ヶ月ぶりに登校した。
慣らし運転という事で、週末前の金曜日を選んだ。
教室に入ると、それまで楽しそうに賑やかだった空気が一変した。
「弓月だよ」
「引き籠もり野郎の登場だ」
ひそひそ声が僕に纏わり付く。
「…虎ちゃん…大丈夫?…」
僕をどう扱っていいのか判らず遠巻きに見ていた級友達の中から女子が一人出てきて僕に近づいてきた。
佐々木 歩。
幼稚園から一緒の、僕の幼なじみだ。
母親同士もママ友で仲が良い。
母が僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶのを真似て昔から僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶ。
何度注意しても、”虎ちゃん”扱いを直そうとしない。
僕が引き蘢っていた時、授業の内容を書き写したノートを毎日届けてくれていた。
母や瑠奈とも気が合い、ノートを届けに来たついでに夕食を食べて帰る事もあった。
瑠奈も歩の事を、「お姉ちゃん」と呼んで懐いている。
僕は、3人の楽しそうに談笑する声を部屋に閉じ篭って聞いていた。
神内の家から帰ってから、ずっと僕は悩んでいた。
神内から催眠術を伝授され、不登校を終えるきっかけを見つけたが、学校に行くよりもまずは、母を安心させたい。
母さんに何て言おう?
母さんは喜ぶだろうか?
ベッドに寝転んで考えていると、いつの間にか眠ってしまっていた。
ガチャッという玄関の開く音で目が覚めた。
母が帰ってきた。
僕は考えがまとまらないまま、階下のリビングに向かう。
「母さん」
夕食の用意に忙しい母の背中に声をかける。
「…えっ!?…虎ちゃん?…」
驚いて母が振り返る。
「僕、ちゃんと学校に行くよ」
母は僕が何を言っているのか判らない様子だった。
「母さん。僕、ちゃんと、学校行って卒業するから」
「…虎…ちゃん…ママ…嬉しい…」
母は、僕にしがみついて号泣した。
翌日の金曜日、母との約束を守るため、僕は2ヶ月ぶりに登校した。
慣らし運転という事で、週末前の金曜日を選んだ。
教室に入ると、それまで楽しそうに賑やかだった空気が一変した。
「弓月だよ」
「引き籠もり野郎の登場だ」
ひそひそ声が僕に纏わり付く。
「…虎ちゃん…大丈夫?…」
僕をどう扱っていいのか判らず遠巻きに見ていた級友達の中から女子が一人出てきて僕に近づいてきた。
佐々木 歩。
幼稚園から一緒の、僕の幼なじみだ。
母親同士もママ友で仲が良い。
母が僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶのを真似て昔から僕の事を、”虎ちゃん”と呼ぶ。
何度注意しても、”虎ちゃん”扱いを直そうとしない。
僕が引き蘢っていた時、授業の内容を書き写したノートを毎日届けてくれていた。
母や瑠奈とも気が合い、ノートを届けに来たついでに夕食を食べて帰る事もあった。
瑠奈も歩の事を、「お姉ちゃん」と呼んで懐いている。
僕は、3人の楽しそうに談笑する声を部屋に閉じ篭って聞いていた。

