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非モテ連合国
第4章 犯罪者
帰路に着く田中。

スーパーで買ったものはカップ麺やらレトルト食品やらのお手軽品。

食にも興味がないようだ。

餓死しない程度ならなんでもいいらしい。

三大欲求をふたつも潰していた。

なんとも哀れである。

ボーッと歩いていると、ふと目の前のカップルに気がつく。

恋人繋ぎで仲良く歩いている。

以前なら、その光景を知覚するたびに胸を締め付けられるような感覚があったが、今はまったくの無痛。

横1列に並んで歩道を塞ぐ、邪魔な障害物にしか見えなくなっていた。

(……?)

その後ろにいる男に目が移る。

ポケットに手を忍ばせて猫背で歩く男。

なにか良からぬ雰囲気を察した田中は急いで駆け寄る。
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