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《番犬》が女に戻るとき...
第14章 水も滴るイイ女
「──…」
零が顔を引き、押し付けていた唇が離れる。
彼は片膝を長椅子にのせて身をのり出していた。
「‥‥‥」
茜は放心状態
「ファーストキスは俺が貰ったと思ってOK?」
「…っ…え? あ」
咄嗟に彼女は自分の下唇に指を当てた。
“ いまのがキス…。私はキスをされたのか ”
人差し指でなぞってみる。
そこには確かに、零の唇の感触が残っていた。
「…お…前……っ、私にキ、キ…キス…ッ//…を…っ…したのか…!!」
動揺がおそう。
舌が回らない…。