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《番犬》が女に戻るとき...
第21章 秘め事
「──…俺のことが、信用できない? 」
そう聞いた零の目は妙に落ち着いている。
彼は、去り際のハルクの言葉を思い返した。
『 …Pam, dyma ydych chi? 』
その言葉は零だけが聞き取れた。
それも当たり前の話で…ハルクが使ったこの言葉は英語ではなかった。
イギリスでは英語とは他にいくつかの言語が話されており、これはその内のひとつである。
ウェール語──
それを訳すとちょうどこのような感じだ。
《 何故、キミは此処にいる 》
さらにハルクは零に言った。
『── …。__..., Rydych yn llwfrgi 』
これを英語に訳してみようか
《 You're a coward.
───キミは臆病者だ 》