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《番犬》が女に戻るとき...
第23章 夢を語る瞳
ベッドで眠る零の顔を、枕元に立った茜が覗き込んでいた。
「かなりうなされていたぞ?」
「……ハァ」
「…夢でも見てたのか」
「夢──」
零を心配する茜とは、かなりレアだ。
晴れない表情の零は上半身を起こした。
そして、不服そうに茜を見る。
「──…なんで服着てるの?」
隣で寝ていた筈なのに…。
「…は? お前が起きないからだろ…っ」
「土曜日だし、急がなくていいでしょ」
もうそんな時間になったのかと、零がカーテンのない窓に目を向けると……外は真っ暗。
いやいやいや、まだ夜だよ茜さん。
「…いま…何時…?」
「6時だ」
「──」