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《番犬》が女に戻るとき...
第23章 夢を語る瞳
「戦隊アニメでも見てるの?」
「んなわけあるか。私は〇〇レンジャーが最後だ」
言った後に茜は気が付く。
そういえば篠田は日本人じゃなかった…。
歴代戦隊アニメの名前など知らないだろう。
「…っ…とにかく、もうすぐ母さんが夜勤から帰ってくる時間だ。家に誰もいないと心配する」
「電話すればいいでしょ。今、篠田くんとラブラブしてるから帰れそうにないって…」
「──…ッ 言えるか!」
きっちり、しっかり制服を着て
身だしなみを整えた茜が鞄を持つ。
隙のない彼女は、昨夜食べたまま放ったらかしの、二人分のパスタ皿を洗って拭いて、シンクの横に置いたらしい。
フォークとカップも、皿と一緒に綺麗にされた後であった。