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『うぅ』としか鳴けない
第18章 結婚への道のり〜ふたり〜
数日後、芝崎の家から、6月に会場が取れたと知らせが入った。

あと4ヶ月足らず。忙しくなった。


あの日以来、あんな不思議な感覚に包まれるセックスはなかったが、主と灯子は、極めてノーマルなセックスをしていた。

それ自体が不思議とも言える二人なのだが、やけに新鮮で、躯を重ねる度に感度が上がるのは、気のせいではないようだ。


二人の主従関係は、躯を求める主従関係から、次第に精神的なものに変わっていった。

守る充足と守られる充足、主の責任と主を立てる慎ましさ、そんな関係もまた、「支配する側」、「される側」とも、言えなくもない。


まだ、そんなふうには思ってもいない二人だったが、SMは、決して肉体的な関係だけではない、と、二人の関係は、それを物語っていた。



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