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『うぅ』としか鳴けない
第26章 履き違えの被虐
研修を終え、彼と、ちゃんと話し合いをしたらしい。

どうも、今の状況から見ると「お願い」をした形になったのではないか、と推測される。

彼、雅治の傲慢は、取り立てて改善されたようにも見えない。増幅したようにさえ感じる。

研修は役に立たなかったのか……

とにかく、優美は雅治のことが好き過ぎるくらい好きなのだ。
嫌われることを恐れるあまり、「YESマン」に成り下がってしまっている。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

『研修はどうだった?』

『うん…』

『うん、じゃ、解らない。』

『主の役割と、奴隷の役割、責任と、献身とか忠誠って。』

『めんどくさい話だな。俺、行かなくて良かった。まあ、俺は俺のやり方でやるさ。文句ないな?』

『………』

『反抗的だな。まあ、お前じゃなきゃ嫌だというわけでは無いから。』

『お願いがあるの…』



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