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『うぅ』としか鳴けない
第26章 履き違えの被虐
『お願い?はあ〜ん、俺に?いい度胸だな。で?』

『特別区に引っ越して、一緒に暮らしたいの…』

『俺が?お前と?引っ越しまでして?』

『そう。今、保留になってる条令が、一斉施行されたら、あなた、捕まっちゃう。だから…』

『まあ、確かに今はギリギリセーフだけど、ヤバいっちゃあヤバいな。わかった、いいよ。』

『ありがとう。』

『フン、ありがとう、ね。』


雅治の行為は、優美が納得の上なら、特別区では許容される。

しかし、お互いのきちんとした約束や、二人の正しい知識が不十分となると話は別。

優美は、危ない賭けをしているとしか思えない。



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