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『うぅ』としか鳴けない
第28章 M女として生きる
『灯子、誤解しないで俺の話を最後まで聞いてくれるか?』
『なんだか怖いわ……でも、はい。聞かせてくださる?』
灯子には、俺が見えなくなっていたんだ。
もちろん、透明人間じゃないから、見えないという意味は解るだろう?
父親としての俺は見えてる。だから、一日の、あいつらのことを話す時は、俺も聞いてて楽しかったから、二人でよく笑ったよな。
でも……
そんな時の灯子も、俺を主として、夫としては見ていなかった。
このまま、灯子は忘れてしまうんじゃないか……
女の悦びを、母の悦びと取り違えてしまうんじゃないか……
いや、確かにそう思った。だが……
『なんだか怖いわ……でも、はい。聞かせてくださる?』
灯子には、俺が見えなくなっていたんだ。
もちろん、透明人間じゃないから、見えないという意味は解るだろう?
父親としての俺は見えてる。だから、一日の、あいつらのことを話す時は、俺も聞いてて楽しかったから、二人でよく笑ったよな。
でも……
そんな時の灯子も、俺を主として、夫としては見ていなかった。
このまま、灯子は忘れてしまうんじゃないか……
女の悦びを、母の悦びと取り違えてしまうんじゃないか……
いや、確かにそう思った。だが……