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電池切れ
第2章 27歳・・初めての同窓会・・


「次の同窓会までオレのこと忘れんなよ」


「え・・次のって・・それまで会えないの?

 次いつあるか、わかんないじゃん・・そんなのやだ・・

 ねぇ、会おうよ・・」



半べそ気味に訴える私を、まるで

猫でも抱くかのように抱え込み、何度も撫でる。



「結婚するんだろ、彼と。だったら逢引なんてダメだ。

 それこそハマって、歯止めがきかなくなる。こんなこと

 仕掛けたオレが言うのもなんだけど・・

 同窓会で会った時にやる・・それが

 オレ達にとってベストだと思うよ」



やだ・・いやだ・・いや・・


すがりつく私の頭をトントンとたたく、悟の柔らかい手・・



「ほらすでに・・こうなっちゃうだろ?だから・・

 ね、いいコだから・・」



駄々をこねる大人の女を黙らせるのは、口づけしかない。

悟の唇もそうした。



「次会う時は人妻か・・燃えるぞぉ!

 それまで楽しみをとっておけ。

 一段と色っぽくなった美月に会うのを楽しみにしてるから、な」



とうとう私は泣きだした。

あまりにも優しくて自分勝手な悟のセリフ。

だけど・・

その通りだ、と納得したのは

私自身も悟と同じ人種だからかもしれない・・

恋人がいても、この人に抱かれたい。

その想いを貫いちゃう・・

自分の気持ちに正直に従う・・悟も私も・・

だから・・


月日の流れを待つことにした。

次に悟に会えるその日を、

密かな楽しみにして・・
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