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レズレズ
第1章 あおい
「男って本当に要らない。俗物で下等な生き物だわ。」

「そうね。本当にくだらない。」

「男なんて無くなってしまえばいいのにね」

「そうね。でも男には堅いペニスがあるわ。」

「汚い脇毛も。」

「ふふ、厚い胸板とざらざらした舌。」

「臭い足。」

「大きな手。」

「下品な物言い。」

「あら、下品じゃない人もいるのよ。」

「そうだったとしても気持ちが悪いんです。裕子さんは、男の味方ですか。」

「そんな事は無いわよ。ただ…」

「ただ、なんですか。」

裕子の手は、相手の太腿へとのびる。

「ただ、男のそれであおいちゃんのここを押したり…」

あおいは、何か言おうとした唇を閉じて、言いよどむ。

「…引いたりしたら、気持ちいいかなあって。」

その言葉に、唾を飲む。

喉が鳴る。

裕子の瞳があおいをとらえる。

その目は白内障のように、黒目の縁が白く、茶色味がかっている。

薄い一枚の白いベールに包まれたような瞳をよく見ると、中心にあるひまわりが左右で別々の色をしていた。

オッドアイなのだ。

あおいは裕子の瞳を見返し、自分の容姿を頭の中で思い出す。

瞳はどこまでも黒く、明るい場所で鏡を覗いても色を見付ける事が出来ない。

同じように髪も真っ黒で太い直毛だ。

陰毛も真っ直ぐであまり縮れがない。

対して裕子の髪の毛は細く柔らかい。

陰毛も凄く柔らかい。

その陰部から伸びるペニスを想像した。

白く柔らかい肌に、先がベージュ色をしているのかもしれない。

勃起をすると海綿体に血液が流れ込み、亀頭がピンク色や朱色に変わり、つやつやと張りが出るのだろうか。

あおいは、自分の陰部が濡れはじめた事が分かった。

したしたと染み渡る愛液が、毛の根元まできた。

するりと真っ直ぐな毛を流れ、溝に落ちる。

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