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第3章 不良女子奈津美の啖呵-前編-

-ドンッ!!――

「だぁぁ！」

膝を捻り、強烈な痛みが襲う。


それでも海老原は立ち上がり、俺の踵を脇で極めアンクルホールドの体勢に入ろうと--


「このっ」

――ドカッ
とっさにもう片方の足で海老原の足を蹴ったぐって難を逃れた。

「うぉぉ」



笑う膝を堪えてなんとか立ち上がる。


海老原も水月の一撃が利いたようで、苦しい表情だが、トンファーを構え直した。


これは…プロレス技だ…

トンファー、ボクシング、プロレス系の打撃と投げ、関節…


「厄介な野朗だ…」

「テメェもとっさに受身をとるたぁ…やるじゃねぇか…」