この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
バックヤードの誘惑
第2章 反応してしまった・・
美佐江は和樹に
無理やり体を奪われた。
嫌いじゃない男だから、よけいに
ショックは大きかった。
この町の商店街の中ではわりと大きいブティックで、
美佐江はパートを始めた。
専業主婦に飽きてしまった美佐江は子供がいないこともあって、
遅番と呼ばれる閉店時間までの勤務もできることをアピールして
採用されるにこぎつけた。
大抵の主婦たちは、夕方早くに帰りたい。
子供の学校などの都合がなくても
夫が帰ってくるまでには家に帰り、
食事の支度を済ませたい。
美佐江の場合、夫の帰りはいつも遅い。
2時間近くかけて通勤しているのだから、
どんなに早くても8時過ぎになってしまう。
だから店が閉まる7時までも働ける。
この時間を希望する者は美佐江だけなので、
店主としてはありがたさも手伝ってか、
なにかと優遇してくれた。
6時過ぎると美佐江ひとりだからと、
仕事の負担を時給に上乗せしてくれてこの1時間は50円アップ。
社員割引は20%ときまっているが、誰もいないときならば
30%を引いてくれる。
たかが閉店までの1時間の事にこれほど優遇してもらうと
嬉しい反面プレッシャーも感じる。
こんなに良くしてもらってるんだから
面倒な仕事を頼まれても断れないな、と
親切も逆に重たい。
その重たさを、早速味わうことになった。