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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
「殿がお変わりになられてしもうたのは、家督をお継ぎになってからのことにござります。そう、十五におなりの頃からでこざいましょうか。それまでは、むしろ生真面目なほどのお方で、武芸と学問以外に打ち込まれるのみの日々、女性に関しても潔癖な面をお持ちでした」
泰雅が屋敷内の若い腰元に次々に手を付け始めたのが、丁度その頃だとは聞いていた。
では、その頃に泰雅を根底から変えるような―何かがあったとでもいうのだろうか。