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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
「俺がそなたを好きなのは、そういう―、何というか、男に変な風に媚びたりせぬところなのだ。自分を女だと意識せず、女であることに甘えたりせず、真っすぐに俺に向かってくる。そのような潔いところが好ましい。俺がこれまで拘わってきた女どもは皆、端から女であることを武器にするような奴らばかりであったからな。泣けば良い、涙を見せれば、すべてが許されると勘違いをしておった」
自分を女だと意識せず、女であることに甘えたりせず―、たった今の泰雅の科白は、一体賞められているのか、けなされているのか。
自分を女だと意識せず、女であることに甘えたりせず―、たった今の泰雅の科白は、一体賞められているのか、けなされているのか。