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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第24章 《巻の弐―夢を売る男―》
 その腕に抱きしめて貰った記憶もない。泉水にとっては、乳母の時橋が母と呼べる存在であった。ゆえに、正直、母が亡くなったときも、格別に淋しいとも哀しいとも感じなかったのだ。
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