この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第25章 《巻の参―真(まこと)―》
が、おはるにとっては、心を鬼にして幼い娘を捨ててまで選んだ道だ。すべてを捨てて家を出たその時、おはるは二度と後戻りできない修羅の橋を渡った。たとえ、これから先、どんなことがあったしても、その幸せを守り抜こうとするのは当然なのかもしれない。
おはるの話をどこまでおつやに伝えるべきか。泉水は悩んでいた。いっそのこと、おはるが言ったように、おはるは死んだとでも伝えた方が良いのだろうかとも思う。おはるの言葉は、わずか六歳のおつやにそのまま伝えるには、あまりに酷すぎた。
おはるの話をどこまでおつやに伝えるべきか。泉水は悩んでいた。いっそのこと、おはるが言ったように、おはるは死んだとでも伝えた方が良いのだろうかとも思う。おはるの言葉は、わずか六歳のおつやにそのまま伝えるには、あまりに酷すぎた。