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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第25章 《巻の参―真(まこと)―》
「こんなところで逢うとは、こいつァはまた奇遇だねえ。姐さん、さては、私のことを忘れられなかったんじゃないのかな? だから、憐れんだ御仏が引き合わせて下さったとか」
この男、やっぱり、思い切り勘違いしている。かなり、いや、もの凄く怪しい。
「いや、実はね、私も姐さんのことを忘れられなくてさ。また逢いたいものだと考えていたんだ。でも、この広いお江戸で、名前も知らぬお人にまた、あいまみえるのは、至難の業だってね。泣く泣く諦めたんだけど」
この男、やっぱり、思い切り勘違いしている。かなり、いや、もの凄く怪しい。
「いや、実はね、私も姐さんのことを忘れられなくてさ。また逢いたいものだと考えていたんだ。でも、この広いお江戸で、名前も知らぬお人にまた、あいまみえるのは、至難の業だってね。泣く泣く諦めたんだけど」