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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第25章 《巻の参―真(まこと)―》
「姐さん、言っとくが、物事を解決するのに、私の売る夢札は役には立たないよ。私の夢札はあくまでも、夢のゆく先を語るものであって、それで未来を変えようとか、揉め事、厄介事を解決する糸口にしようとかっていうような代物じゃない。どこまでも、その人の夢を語るだけのものさ。じゃア、そんなものは何の役にも立たない、つまらねえものだと言われりゃア、ひと言も言い返せはしねえんだがな」
 落胆する泉水に、夢五郎の声が聞こえてくる。何故か、その声は妙に優しく響いた。
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