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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第31章 《巻の参―新しい生活―》
「ね、見て、夕陽がとても綺麗。まるで燃えているみたい」
 泉水が篤次の先の言葉を聞いていないのは明らかであった。
「燃えて―燃え尽きるかのようだわ」
 語尾が震えている。
 篤次がハッとして振り向くと、泉水の頬をつうっと涙がすべり落ちていった。
 夕陽に照らされた泉水の頬が濡れている。
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