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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第32章 《巻の四―散(ちる)紅葉(もみじ)―》
美しい容貌が悪鬼のように歪み、凄惨な顔になっている。泉水の身体中に戦慄が走った。
美しい鬼が片頬を歪めて間合いをつめて近寄ってくる。じりじりと追いつめられ、泉水はよろけて転んだ。
「あくまでシラを切るというのなら、そなたの身体に訊こう」
転んだ泉水を泰雅はそのまま床に押し倒す。泉水は驚愕し、渾身の力で抗った。蹴り上げようとしても、のしかかられた身体は重く、手でどけようとしても片手で簡単に払われてしまう。
美しい鬼が片頬を歪めて間合いをつめて近寄ってくる。じりじりと追いつめられ、泉水はよろけて転んだ。
「あくまでシラを切るというのなら、そなたの身体に訊こう」
転んだ泉水を泰雅はそのまま床に押し倒す。泉水は驚愕し、渾身の力で抗った。蹴り上げようとしても、のしかかられた身体は重く、手でどけようとしても片手で簡単に払われてしまう。