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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第35章 《巻の弐―再会―》
 泉水の話に夢五郎はじっと聞き入っていた。
「そんなことは気にすることはねえさ」
 ややあって、夢五郎が言った。
 え、と、泉水が弾かれたように顔を上げる。
 視線が交わった夢五郎がニッと笑った。
「姐さんはそれが嫌なんだろ? それで、家を飛び出しちまったんだろう。姐さんには姐さんの考え方、感じ方がある。それは仕方のないことだし、他人から変えろと言われても、土台変えられるもんじゃねえ。
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