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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第35章 《巻の弐―再会―》
 夢五郎はそう言って、泉水の肩を軽く叩くと、廊下を静かに歩き去っていった。
 それにしても、夢五郎は何者なのだろう。
 自分のことはともかくとして、泉水の胸には新たな疑問が生まれた。元々、夢売りの夢五郎という人を食った名前が真の名であるはずがないとは思っていた。それが、こんな山頂の尼寺で再び相まみえるとは!
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